教員不足、箱崎九大跡地利用、生理の貧困ただす
日本共産党の綿貫康代市議は、2024年3月8日の補足質疑に立ち、教員不足、箱崎九大跡地利用、生理の貧困についてただしました。
教員不足問題では、クラス担任が年度当初から不足し他の教員が代替で必死にカバーしている実態、正規教員で満たすべき教員定数の枠を非正規である講師で埋めているやり方などを取り上げました。
全く問題ないかのようにうそぶく教育長に対し、綿貫市議は、40歳で過労死した福岡市の教員の裁判に触れ、「この男性教諭は教務主任としての業務に加え、病休・産休の教員に代わり、担任代行も務めていた。発症前5週間の週あたりの時間外勤務は22時間と算定され、過重な勤務だった」と告発。「本市の教育行政の怠慢で人命が失われているのに、反省が足りなさすぎる」と批判、長時間労働の解消と、正規教員の抜本増を求めました。
教育長は「正規教員につきましては、学校教育の充実を図るため、これまで毎年増員してきた」「教員定数の充実について、引き続き国に要望していく」と答えるだけで、根本的な対策に手をつけようとしませんでした。
箱崎九大跡地利用については、綿貫市議は新聞で同地に巨大アリーナやIT都市の建設計画が報じられていると追及。市側は知らぬ存ぜぬでシラを切るのに対して、計画を推進する九電幹部が「興奮」としたというラスベガスの同規模の巨大な球体アリーナを紹介。全面にLEDを貼り付け壁面の映像がくるくる変わる派手な様子に、議場から驚きの声が上がりました。各地で巨大アリーナが混雑などで住民とトラブルを起こしている記事も突きつけ、「まちの一体感や周辺地域との調和を定めたグランドデザインと矛盾するのではないか」とただしました。同様に、IT都市構想も、監視カメラだらけになる危険や、技術があっという間に陳腐化する問題を指摘。「100年先を見すえるというグランドデザインには合わない」と追及しました。
綿貫市議は巨大アリーナやIT都市構想を許さず、防災公園など住民の願う跡地にするよう要求し、開発計画への賛否を含め住民が意見を言える住民参加の場を保障するよう迫りました。市長は「グランドデザインに基づき未来に誇れる街づくりに取り組む」と述べるにとどまりました。
「生理の貧困」対策について、「本日は国際女性デーだ」と切り出した綿貫市議は、この問題が女性などの「健康で文化的な最低限度の生活」を保障するかどうかの重大なテーマだと指摘。
福岡市では無料配布をわずかにしているものの(14施設)、いちいち保健室や施設の受付に「申請」しなければならない実態になっています。
綿貫市議はある中学校のアンケート結果では9割近くが生理用品を保健室でなくトイレに置いてほしいと回答したと述べ、「羞恥心から言い出せず、生理用品にアクセスできない人もいる」として、「すべての施設でトイレットペーパーと同じように置いて無料で使えるようにすべきだ」と提案しましたが、市長は「希望する方にお渡しできるよう努めている」と答え、従来通りの施策を続けることに固執しました。